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評価:
本多 孝好
双葉社
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(2000-09)
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おそらく、だけど、ずいぶん昔に読んだことがある。
その時の感想は、なんだこれ、つまんない本だな。ってものだった。
でも、中身を完全に忘れた状態でもう一度読んでみたら、
ちっとも悪くなかった。
その頃読んでいた物は、女性の作家さんの本が多かった。
感情に訴えかけるような類の本。
ミステリーは好きじゃなかった。
ここ数年で沢山読むようになって、この類の本を読みなれたんだと思う。
例えばだけど、お酒を飲み始めた頃って、大抵ビールとか、焼酎ってまずい。
でも、慣れてくるとだんだんおいしくなってくる。
で、そのなかでも特に旨いものがわかるようになってくる、そんな感じ。きっと。
既読の本を読み返すことなんてめったにない私にとっては新鮮だった。
で、ストーリーは、
医学部にかつて在籍していた柳瀬。
その頃から偉大な権力をもっていた笠井教授に質問を投げかけた。
それだけのつながりで、彼から頼みごとをされる。
ある少女を守って欲しい、と。
少女の母親は、植物状態のところ、生命維持装置を消されて殺された。
柳瀬は特殊な学習施設でアルバイトをしている。
普通の学校からドロップアウトしたような子達が通う「学園」