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評価:
島本 理生
幻冬舎
¥ 1,365
(2009-03)
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よかった。
すごく切ない。でもそれがよかった。
幼い、何も周りが見えていない。
彼と自分だけの世界。
ある日突然暴力的に破られた。
前作があまり良くなかったから正直期待していなかったのだけど、
想像以上だった。
また読んでみようと思える作品。
表題作、「君が降る日」は、
大学生の志保が付き合っていた彼氏を事故で亡くす。
そのとき同乗していたのが彼氏、降一の先輩の五十嵐さん。
どうしようもない感情を、葬式の場で五十嵐さんにぶつけてしまったことがきっかけで、
五十風さんは降ちゃんの実家を手伝いにくることになった。
一番好きなのは、「野ばら」
思春期の男女間ではほぼありえない男女間の友情。
少しだけバランスが崩れれば恋愛になってもおかしくない、
むしろお互いそれを望んでいるのかもしれない。
でも最後までそうしないまま彼らは関係を貫き通した。