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評価:
角田 光代
中央公論新社
¥ 1,680
(2007-03)
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久々角田さんの本。
彼女の本はほぼ全て(エッセイ以外は)読んでいると思う。
もう、昔の本はぶっちゃけどれがどれだか・・・!
ああ、感想文残しておけばよかった・・・!と切に思うのはこういう瞬間。
これは昔の雰囲気とはずいぶん違うストーリーだった。
以前は、
どこにもいけない、どこにも行く場所がないようなフリーターだったり
どうしようもない、何に対してもなんとかなるさといい加減な青年(男も女も)を描いていることが多かった。
どこにも行かないけれど、
新しい人と出会い、何かしら小さな、でも本人にとっては意味のある出来事が起こったり。
誰のものだったか忘れたが、すこし前に批評(レビューに近かったな)を読んだとき、
「どこにもいけない世界であった出来事、そこから意識がすこし変わる」
から、
「どこにもいけない世界であった出来事、そこから抜け出す」に変化しつつある
と読んだ。
自分の描いた感想と似ていたのでとてもよく覚えている。
これは、そこからさらに発展して、
抜け出した先、を描いたストーリーだと感じた。