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評価:
あさの あつこ
光文社
¥ 1,680
(2009-10-17)
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前時間がなくて読まずに返してしまった「弥勒の月」それの続作「夜叉桜」に続く作。
あー、残念。
すごく興味がもてる本だった。
なにが清之介にあったのか、彼はどう変わって言ったのか、ここまでいたる経緯はどうだったのか。
だけど、順番に読まないとわからない。
断片からなんとなく探ることはできるけど、
重要なところを思い切って飛ばしてあるように思えた。
森下町の小間物問屋遠野屋。
そこの主清之介は奉公人からも、周りの店からも、客からも高い信頼を得ていた。
穏やかでやさしく、だけど背筋をピシッとさせられるような独特な雰囲気。
清之介に強く執着する同心小暮信次郎。
若くして腕は立つ。頭もひどく切れる。
仕事は仕事と割り切っている。やることはやるが、やる気のなさや意地悪さは隠そうとしない。
彼が引き連れている岡っ引は伊佐治と言う名前で、
耳聡く、口堅く、頭の回りが早い。加えて人情に篤い。