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    • 2013.11.17 Sunday
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    迷宮百年の睡魔

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      SFミステリー。
      そういえば、森博嗣のこういうしっかりした長編小説を読むのは初めてかもしれない。
      今まで読んだものは比較的行間が多くて
      抽象的な表現を使うものが多かった。
      (SMシリーズは読んでないです)

      時代は近未来。
      しっかりとした人間の形をもち、学習をしてユーザーのニーズに応えていく
      ウォーカロイドと呼ばれるロボット?アンドロイド?が存在する世界。
      エネルギー問題が世界的に解決し、戦争はほとんどなくなり、あっても縮小傾向にある。
      国と言うまとまりではなく、コロニーのような単位で
      生活を送るものたちも多くいる。

      そうしたもののひとつ、長く外界から閉ざされた島、イル・サン・ジャックに
      ジャーナリストであるサエバ・ミチルと彼のパートナー、ロイディは訪れる。
      ミチルの殺された恋人、アキラが以前訪れたことのある島。

      ミチルが訪れ、王宮をまわりったその夜、
      僧侶長が首を切られた状態で死んでいるのが見つかる。

      最後までふわふわと足元が定まらない感じの本だった。
      ロボット技術が進めばこういう問題に必ず直面するのだろうけど、
      それはもっときっと先の話。
      それでも、人間って何だろう、と言う疑問は強く残った。
      強くて取替えがきく体がもしあれば、
      思考や個性をつかさどる脳だけは安全なところに置いて
      体に自由に命令を飛ばせるのであれば、
      その体はロボットなのか、人間なのか。

      私にはロイディが人間であるとしか見れなかった。
      例えばそれって、飼っている猫や犬を家族と思うようなものなんじゃないかと思った。
      人間と認識していれば、「人間」である、みたいな。

      ミチルの失った恋人、アキラの体を持ったミチル。
      かつての恋人でありイル・サン・ジャックの女王メグツシュカの娘、デボウ・スホ。
      彼女たちはキーパーソンでありながら、
      その詳細があまり出てこなかったのが残念だった。

      分類するならミステリーなんだろうけれど、
      正直謎解きはメインじゃない。
      ただ読むこと。考えること。

      ミチルとロイディとのやりとりはなんだかかわいくて好きだ。


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