|
評価:
森 博嗣
集英社
¥ 1,575
(2001-06)
|
森博嗣アンソロジー。
一週間くらい前に読んだのだが、さっぱり内容を忘れていた。
おかげでこれを書くためにもう一度軽く飛ばし読む羽目に・・・。
中身はまあまあ面白い。
が、さっぱり忘れるくらいだからなんとも言えない。
男と女が交互に主人公になっていく。
前のストーリーとあとのストーリーが少しずつリンクしている。
共通するのは誰が買ったかもいつからあるのかもよくわからないインスタントラーメンを食べると
性別が変わってしまう。
それによってあるいはそれが結末であるお話。
この口語の文体、ぬめっとした感触を
どこかで見た覚えがあるなぁと思ったら、
西澤保彦の森奈津子シリーズに似てるんだ。
扱っている題材が性だということも余計そう感じさせているのかも知れないなぁ。
森博嗣も何冊か読んでみたけれど、
作品によっていい意味でも悪い意味でも全然違うのだな、と思った。
読み始めると、ああ、この人はよくこういう表現とか、こういう文体を使うな
っていうのがわかるものだけど、
五冊くらい読んで共通点(シリーズ物は別ね。あえてそろえてあるから)があまり見つからないのは
ある意味すごいと思う。
でもあまりこの本は好みではないんだよなぁ。
なんだろう、一番近いのが生理的嫌悪だと思う。
読んでいる最中は面白いと思うんだけど、何も残らない。残さないようにしているのかも。
性別が変わると言う内容がストーリーによって使われている意味が違うのは面白いと思った。