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    • 2013.11.17 Sunday
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    木漏れ日に泳ぐ魚

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      評価:
      恩田 陸
      中央公論新社
      ¥ 1,470
      (2007-07)

      とじられた世界で判明する過去とある事件の真実。
      舞台に立つのは男と女。二人だけ。
      お互いのことを、ヒロ、アキと呼び合う二人はとても仲がよかった。
      一緒に暮らしていた。
      だけど、今いるのは家財道具を全て運び出した空っぽの部屋。

      もうすぐばらばらになってしまう。
      その前に明らかにしておかなければならないことがあった。
      一年前のその日から、二人の関係は徐々におかしくなっていった。
      二人で山登りのツアーを含む旅行に行った。
      その時ガイドをしてくれたのが、あの男。
      あの男は崖から落ちて、死んだ。

      恩田陸さんらしい、ミステリ。
      だけど、いつでも新しいミステリに挑戦しているというのはすごいと思う。
      新しい手がかりは、二人の頭の中にだけ。
      会話をつむいで記憶を掘り起こしていく。
      女はしたたかで強い。
      男は重大な事実の前に打ちのめされるばかり。

      女性側から見る世界は本当にこんなものだと思う。
      守られているのは女じゃない。
      価値がなくなった、情が消えた男からは潔く逃げ出す。

      構成はホントに文句なしに上手い。
      どういう関係なんだろう?と予測して二人の関係性を読者が探っていく形。
      ヒロとアキは長く分かたれた双子のきょうだい。
      だけど、一緒に暮らすようになっておかしな感情が二人それぞれの中に沸き起こっていた。

      共通の父親であるはずの男は彼らの出自を知らないはずだった。
      その彼を見に行ってみようという旅が終わりのはじまりだった。

      ヒロは、アキが殺したんじゃないかと疑い、
      アキは、ヒロが殺したんじゃないかと疑った。
      それでいいと、そうであって欲しいと願っていた。どこかで。

      古い古いアキの記憶。
      病床に伏しているヒロの母がアキを拒む。
      一人の少女が亡くなった事故。

      真実は本当の所謎のままだ。
      だけど、きっとそれが真実なのだろうと思わせる。
      もしかして、もう二人は会うことがないのかもしれない。
      そうしたら、アキはきっぱりと過去を振り去り、
      ヒロはじくじくと過去を引きずるのだと思う。

      怖い物語。


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