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    • 2013.11.17 Sunday
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    ヤッさん

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      評価:
      原 宏一
      双葉社
      ¥ 1,575
      (2009-10)

      人間のコミュニケーション、生き方を描いた温かい物語。

      ヤッさんがかっこいい。
      日本のど真ん中、銀座にホームレスとして暮らすヤッさん。
      彼は独特の矜持を持ち、都会の恩恵に感謝しながら暮らしている。
      ホームレスといえども身は小ぎれいに。
      仕事を失ってホームレス生活をしていたタカオはヤッさんに拾われる。
      彼の魅力にひきつけられたタカオは弟子としてヤッさんとともに行動するようになる。

      ヤッさんが出入りするのは東京にあるありとあらゆる料理人のもと、
      そして、築地の河岸。
      生の情報を手に入れ、双方をつなぐいわばコーディネーターのようなことをしている。
      対価として得られるのが賄い、試作品などのご飯。
      ザ・江戸っ子という雰囲気の外観、話し方。
      ホームレスになる前の不幸を「ありきたりだ」と一蹴し、
      これからの未来を生きるための光を照らす。

      順々に明かされるが、もとは裕福な家庭に育ち、
      料理人としての過去も持つヤッさん。
      忌憚なく真実を述べ、人間を、料理を大切に扱う。
      ヤッさんが出入りするのは高い安いに関わらず、「真っ当」な店。
      きちんとこだわりを持ち、いい食材を使って、客に愛されるような料理を出す店。

      原さんの他の作品をいくつか読んだことがあるけれど、
      それらに比べるとヒューマニズムあふれる作品だと思った。
      以前のものはもっとシニカルだったり、シュールだったりしたけれど。

      さっと現れて、情報や意見を授け、さっと去っていくヤッさん。
      タカもその後ろについて味覚を鍛え、次第に一人で仕事をやれるようになってくる。
      ヤッさんが心のよりどころにしているオモニや
      蕎麦職人になるために家出をしてきたミサキらとも出会い、タカオの人間の輪も広がっていく。

      基本は短編集なので、すごく読みやすい。

      最後はヤッさんらしいけれど、切なかったな。
      オモニはそんなヤッさんだからこそ好きなんだろうけれど、
      そうでないヤッさんでも好きでい続けるだろうと思うのに。


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