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    • 2013.11.17 Sunday
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    岸辺の旅

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      評価:
      湯本 香樹実
      文藝春秋
      ¥ 1,260
      (2010-02)

      カテゴリーに湯本さんの名前がなくて自分的には非常にびっくりした。

      私の中でほぼ永遠ナンバーワンの本は、彼女の「ポプラの樹」
      本は基本一度きりしか読まないけれど、
      この本だけは何度か読み返した。

      もともと児童文学を書いていたはずだけど、
      正直、そのころのもののほうがクオリティーが高かった。
      この本は「大人向け」と意識して書かれたような気がしてならない。

      生者と死者の二人旅。
      死者のたどってきた道を裏返す。
      冷たくて温かい絆と愛情。

      なんの前触れもなく突然失踪した夫、優介。
      彼の好物だったしらたまを作っていた瑞希の元に三年後突然帰って来る。

      彼は死んだ、という。海で死んで蟹に食べられた、という。

      そして、二人で出発する。
      彼が死んだ場所から、家までの道のりをさかさまに。
      途中滞在してきた場所に同じくらい滞在して、
      次へ次へと渡り歩く。

      優介のようないわゆる幽霊はわりとたくさんいるようで、
      吸い寄せられるように、同じような人のところを渡り歩いてきた優介。

      長い間一緒にいたはずなのに、
      遠く離れてから初めて知ること。
      死者のいない家はない。みんないつかは必ず死ぬ。
      生きていたころの優介の不誠実な行為
      波長が合うように瑞希の言葉の先をつむぐ優介。

      彼女にとって優介の死はいつだったのだろう?
      彼が消えたとき?
      彼が実際に死んだとき?
      彼が死者となって帰ってきたと告げたとき?
      父の夢を見たとき?
      死者として旅立ったとき?

      ふわふわしているけど、不思議と体の中に残る小説だった。


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