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    僕の明日を照らして

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      評価:
      瀬尾 まいこ
      筑摩書房
      ¥ 1,470
      (2010-02-10)

      すばらしい小説だと思った。
      大人から子供まで男から女まで特に自分が弱いと感じる人に
      おすすめしたい本。
      思春期にこういう本読んでいればなぁ。
      大人になったときにずいぶん考え方が違ったと思う。

      虐待。
      普通なら、普通でなくても絶対に許されない最悪な行為。
      悪をふるう大人、それを自ら恥じる大人。
      一方的な被害を受ける子、受けながらそれを武器に大人を引き止める。
      物事の見方は一つじゃない。
      本人にとっての最悪と周囲が、世間が感じる最悪は違う。

      隼太の父はずっと昔に亡くなり、スナックで働く母の手一つで育てられてきた。
      そんな母なぎさが再婚したのは優ちゃん。
      普段はおっとりして優しく、誰にでも気遣う評判のいい歯科医をしている。
      けれど、一度スイッチが入ってしまった優ちゃんは手加減なしに隼太を殴りつけ、蹴りつける。
      そして決まって隼太に謝る。

      夜の孤独が隼太にとっては一番の恐怖だった。
      なぎさに打ち明けよう、俺はいなくなったほうがいいというゆうちゃんに
      被害者は自分だ、自分が決めると優ちゃんを留める隼太。
      一緒に治そうと日記を付けたり、本を読んだり
      ストレスに効きそうなことを手当たりしだい試してみる。

      隼太の見る世界は冷たい。そう思った。
      物事をうまくやり込めるために感情の類をばっさり切り捨てる。
      それでいて、ひどく縛られている。
      母の言いつけをきちんと守り、
      自分の役割からはみ出さない。

      彼の感情側からは読む物語の一つ一つのエピソードはすんなり理解できる。
      理由も動機もはっきりしている。
      でも、感情や、思いやりを第一に置く周りの人間から彼の行動だけ見ると
      いびつに見えるんだろうと思う。

      嫌われたくない人間は多くなくていい。
      でも、一人はいるといい。
      それで、お互いがそうやって思い合えればいい。

      おかしいのは優ちゃんだけじゃなくて、隼太も十分おかしかった。
      徐々にいい具合にいいかげんになっていく二人。

      ラストは少し衝撃的だった。
      はっきりとした名前のない関係でも、お互いがお互いを必要としていればそれでいいんじゃないかと思った。


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