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    • 2013.11.17 Sunday
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    八日目の蝉

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      評価:
      角田 光代
      中央公論新社
      ¥ 1,680
      (2007-03)

      久々角田さんの本。
      彼女の本はほぼ全て(エッセイ以外は)読んでいると思う。
      もう、昔の本はぶっちゃけどれがどれだか・・・!
      ああ、感想文残しておけばよかった・・・!と切に思うのはこういう瞬間。

      これは昔の雰囲気とはずいぶん違うストーリーだった。
      以前は、
      どこにもいけない、どこにも行く場所がないようなフリーターだったり
      どうしようもない、何に対してもなんとかなるさといい加減な青年(男も女も)を描いていることが多かった。
      どこにも行かないけれど、
      新しい人と出会い、何かしら小さな、でも本人にとっては意味のある出来事が起こったり。

      誰のものだったか忘れたが、すこし前に批評(レビューに近かったな)を読んだとき、
      「どこにもいけない世界であった出来事、そこから意識がすこし変わる」
      から、
      「どこにもいけない世界であった出来事、そこから抜け出す」に変化しつつある
      と読んだ。
      自分の描いた感想と似ていたのでとてもよく覚えている。

      これは、そこからさらに発展して、
      抜け出した先、を描いたストーリーだと感じた。
      不倫している相手の子供を連れ出し、育てる。
      本人も不倫相手の子を宿したが、堕児してくれと頼まれ、その結果子供が産めなくなる。

      すぐにでも見つかって逮捕されそうなものだけど、
      幸か不幸か、どんどんと居場所を変えることができ、
      結果五年間見つからずにその子をわが子として育てる。

      凶行といってしまえばそれまでだけど、
      この女の気持ちは十分すぎるほどにわかる。
      悲しいおんなだなぁ、本当に。

      この日記形式の書き方から始まり、連れ出した女、希和子と薫と名づけた連れ出した子供との
      逃亡記が第一章。

      第二章は、薫、本名恵理菜が大きくなってからの物語。
      当然かもしれないが、両親との間には奇妙な溝ができてしまっている。
      五年間のブランクは大きく、
      彼女がいなかった間に誕生した妹との間に形成されていた家庭。
      生後まもなく連れ去られ、そこに五歳児として戻ってきた彼女の存在は
      嬉しいが、戸惑いも大きいはず。
      すごーく上手に描かれていた。そこはさすが角田さん。
      過不足なく文章を書くのは経験だと思う。
      彼女の書く量って半端ないよね。どうしてあれだけかけるのか不思議でたまらないよ。

      新しい傾向の作品だったけれど、
      とても彼女らしく行き止まりの世界がいくつもいくつも現れた。
      面白かった。また読みたい。


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