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評価:
東野 圭吾
集英社
¥ 1,631
(1996-07)
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ブラックユーモア。
面白いとは思うけれど、私はブラックユーモアでは笑えない。
まぁ、大笑いするためのものではないと思うけれど。
ニヒルにふふん、とも笑えない。
多分、顔をしかめながら読んでいた。
これも人によるよなぁ。好きな人は好きだと思う。
昔読んだ星新一のショートショートと雰囲気がどことなく似ていると感じた。
常識から少しばかり外れた価値観をもった人たちが、
常識を持った人たちの中ですこしおかしなことをしてしまう。
アンソロジー。
毒の笑と言うタイトルにはとてもふさわしい本。
展開も見事だし、この気持ち悪さを引き出せるのはさすがだなぁと感嘆する。
たまーに読むにはいいんだけど、気分によりけりだよね。
たまたま読んだ日に気分が沈んでいたりすると、さらにもーんとしてしまう。
一番面白かったのは、「マニュアル警察」かな。
警察もミスをしないために、マニュアルに沿って運営されるようになった世の中で、
妻を殺して自首をしに行った夫が間違った受付にいっておかしな問答をするという話。