|
評価:
白石 一文
光文社
¥ 1,365
(2003-08-21)
|
「草にすわる」「砂の城」の二編からなる。
テーマは、「生きることそのものの祝福」両方とも。
白石一文さんの本はほんとーに久しぶり。
以前に何冊か読んだ。
言いたいこと、作家さんのくせって話が変わってもある程度共通していると思う。
普通の作家さんなら。
話を完全に「作っている」人はちょっと違うけど。
ほとんどの作家さんはある程度書きたいテーマが決まっていて、
自分の経験や思ったことをそれに織り交ぜてプロットを作る。
それの色づけ方法をちょっとずつかえるようなもんだと思っている。私は。
そんで、この人はそれが他の作家さんよりも「書きたいテーマ」が明確。明確すぎる。
それでも、以前のものよりは軽く、ストーリー重視になっていると思う。
逆に言えば、純粋に書きたいものを書きたいように書いているわけではないので、
勢いが全く感じられない。