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評価:
森 絵都
理論社
¥ 1,785
(2008-06-19)
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相も変わらず図書館通いです。
この本は児童書コーナーにあったのだけど、
児童に読ませるだけではもったいない!
そもそも主人公成人してるし。
すごく面白い本でした。
森絵都は大好きなのだけど、なかなかお目にかかれないのと、
他の本をほとんど全部読みつくしてしまって新刊待ち。せつない。
主人公環は、親類を全て亡くした。
両親、弟は事故に遭い、その後一緒に住んでいた叔母も二年前に死んだ。
バイトを転々としながら移り住んだ町で、自転車を購入し、
購入した自転車屋さんの店長紺野さんと仲良くなる。
彼も環と同様親類を早くに亡くしていた。
共通の友人であった、ねこのこよみの死をきっかけに、彼は故郷に帰っていく。
環になくした息子のためにしつらえた自転車を置いて。
説明は割愛するが、その自転車であの世と繋がることができた。
死んだ家族に会い、そちら側に行きたいと願う環。
しかし、叔母に叱られる。
そもそもの自転車の持ち主、紺野さんの息子さんと出会い、
彼の自転車を返すと約束をする。
その代わりに彼女は走ることにする。(条件さえクリアすれば走ってあの世に来ることも可能。)
走っていく過程で、彼女は仲間に出会う。
年齢も、性別も、境遇もばらばらの人たち。
そろいもそろってへっぽこランナー。
お互いがお互いに感化され、いつしかみんなでフルマラソンを走ることを目標に定めていた。