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    • 2013.11.17 Sunday
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    • by スポンサードリンク

    ラットマン

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      評価:
      道尾 秀介
      光文社
      ¥ 1,680
      (2008-01-22)

      ラットマンとは、おじさんのようなネズミのような絵を
      人の顔の列の中に入れるとおじさん
      動物の列の中に入れるとネズミに見えてしまうこと。
      関連性、流れから脳が同じ絵でも違う認識をする。

      主人公姫川、竹内、谷尾はバンドを組んでいる。
      学生の頃からの延長で、社会人となっても定期的にライブを行っている。
      もう一人のメンバーは紅一点の桂。
      かつてはひかり、桂の姉がドラムを叩いていたが、
      彼女は姫川と付き合いだしてしばらくして辞め、その代わりにと桂を紹介した。

      姫川には姉がいた。父もいた。
      姉はずっと昔に二階から落ちて死んだ。
      その直後、病床にあった父も亡くなった。
      母は姉が死んだことを悔やみ、姫川には目もくれない様子だった。

      バンドの練習をするためにいつものスタジオに集まった。
      ひかりはそのスタジオでアルバイトをしている。
      少し前にひかりと姫川は別れ話をしていた。
      その日、ひかりは落ちてきたアンプに潰されて死んだ。
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      家日和

      0
        評価:
        奥田 英朗
        集英社
        ¥ 1,470
        (2007-04)

        家っていいよね短編集。
        雰囲気は伊良部シリーズと似ている。
        コミカルで、不幸を笑っちゃうような感じ。

        でも笑うだけじゃなくて、「ああ、そうそう、わかる!」っていうツボを
        きっちりおさえてあるから面白く読める。

        どれもわりと好きだけど、特に好きなのは
        「ここが青山」と「家においでよ」かな。
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        金色の野辺に唄う

        0
          評価:
          あさの あつこ
          小学館
          ¥ 1,470
          (2008-05-31)

          あさのあつこさんがカテゴリーになくてびっくりした。
          ずいぶん久しぶりに読んだみたい。

          あさのあつこさんの本は感動を誘うようなものが多いけど、
          作りこまれたうさんくささのようなものは感じない。
          素直に感動できる。
          なんでかなぁ、と思ったら、主人公がきちんと不幸にもなってるからだ。
          ものすごく嫌なことがあってそれを乗り越えて報われる。

          由緒ある家柄、藤崎家。
          一番年かさの松恵が92歳で亡くなる。
          松恵には三人子供ができ、
          その末娘に松恵とも、故人である夫とも似つかない恐ろしいほど美しい奈緒子がいる。
          奈緒子と別れた夫伸人との間には二人子供がいて、
          そのうちの一人、充とその息子東真、充と再婚した美代子、充と美代子の間に生まれた亜矢が
          一緒に暮らしている。
          かつて充が妻と死に別れた頃、東真は松恵、奈緒子と共に暮らしていた。
          そのおかげで松恵にとって特別なひまごであった。

          松恵はとても苦労する人生を歩んできた。
          藤崎家は外から見るのとは違い、実は火の車で、
          奈緒子があまりにも美しく夫に不貞を疑われる。
          それでも、彼女はすごく穏やかで美人だ(内面の話)


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          乳と卵

          0
            評価:
            川上 未映子
            文藝春秋
            ¥ 1,200
            (2008-02-22)

            今回図書館にいったら、自分的に大豊作でうはうはだった。
            これも、その一つ。
            読めるのはいつになるかなぁ、と思っていたけれど
            予想よりずいぶん早かった。

            芥川賞受賞作。
            読んでみて、「ああ。これなら芥川獲れるな」と思った。
            一番ストーリーがストーリー然としている。

            これならあらすじ書けるぞ。

            「わたし」は東京に住んでいる。
            大阪に住む姉の巻子、その娘緑子がしばらく東京に来て「わたし」の家に泊まることになった。
            巻子は銀座の病院で豊胸手術を受けるために上京した。
            緑子は大人になる過程の少女。言葉を発しなくなっていた。
            意思を伝えるのは文字で。

            緑子の日記と、「わたし」目線から見た出来事で綴られる。
            緑子は子供は作らないと決めている。
            危険を冒して胸を膨らませようとする母のこともわからない。
            いろいろなことがうまくできない。もどかしい。
            言葉にも行動にもならない。
            ただ素直に綴るのは日記の中でのみ。
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            チェーン・ポイズン

            0
              評価:
              本多 孝好
              講談社
              ¥ 1,680
              (2008-10-30)

              孤独で未熟な三十六歳の女。
              雑用と言っても差し支えない仕事で生計をたて、
              結婚もいつしか諦めていた。

              生きる意味も見出せず、会社サボって公園のベンチに座った、その日
              ある人物から死への願望を見抜かれ、声を掛けられる。
              「どうせ死ぬなら、一年待ってください。その間生命保険に加入すればいい。
              一年後、楽に死ねる薬をご褒美として差し上げます。」

              事件性に感づいたのは、一人のライター。
              絶望のふちにあった有名人二人をかつて取材していた。
              その後一年ほど間を置いて、彼らは自殺を遂げる。
              使われた薬はアルカロイド系の毒物。
              同じような条件で自殺を遂げた無名の女性がいた。
              アルカロイドはなかなか手に入るような代物ではない。
              助けられなかった取材相手への悔恨が、ライターを真実へと導く。
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              扉は閉ざされたまま

              0
                本格ミステリー。
                いかにも、ってほどミステリー。

                主人公は大学時代の仲間たちの同窓会に参加した伏見。
                この仲間たちとは、酒(または肴)をかすがいにして繋がっていたのんべいグループ。
                プロローグで、伏見は仲間の一人、新山を殺害する。

                時間はさかのぼり、久々の出会いからスタート。
                頭の回転が速い伏見。それより上手かと思われる女性、優佳。
                何も気づいていないほかの仲間たちを尻目に
                二人だけの頭脳合戦が始まる。
                続きを読む >>

                ゆれる

                0
                  評価:
                  西川 美和
                  ポプラ社
                  ¥ 1,260
                  (2006-06)

                  本屋で山積みになっていた作家さんの本だったので気になって読んでみた。
                  これからが気になる作家さんかも。

                  フォトグラファーとして成功した早川猛。
                  彼は母の法事に出席するために実家に帰ってきた。
                  ガソリンスタンドを経営する父とはそりが合わず、
                  温厚で優秀な兄を胡散臭く思い、
                  田舎を憎んで都会に出た。
                  ガソリンスタンドは兄が継ぎ、
                  そこでバイトとして働いているかつての猛の彼女、智恵子と再会する。

                  猛の兄、修は智恵子が好きだった。
                  智恵子もなんとなく修と一緒になるのだと思っていた。
                  それを猛は知っていながら、再会した智恵子と寝た。

                  その次の日三人で出かけた渓谷で、智恵子は命を落とす。
                  続きを読む >>

                  うたうひと

                  0
                    評価:
                    小路 幸也
                    祥伝社
                    ¥ 1,680
                    (2008-07-23)

                    音楽に携わる人たちを描いたハートフルストーリー。
                    短編集。

                    自分の気持ちを、仲間との絆を音楽にのせて誰かに伝える。
                    一番好きなのは、
                    「その夜に歌う」
                    天賦の才を持ったピアノ弾き。
                    彼の全てはある酒場から始まった。
                    気のいい酒場の店主、常連たち。
                    彼のピアノにほれ込んでいた。
                    愛し合った彼女もいた。
                    才能があるあまり、彼はスカウトされ、遠くに旅立つことになった。
                    二年後に、彼女を迎えに来ると約束を置いて。

                    続きを読む >>

                    邪魔

                    0
                      評価:
                      奥田 英朗
                      講談社
                      ---
                      (2001-04)

                      平凡に真面目に生きる人間たちが
                      少しだけ欲を張ってその結果ずぶずぶと深みにはまっていく。

                      雰囲気は「最悪」によく似ている。
                      伊良部シリーズとは違ってきわめてシリアス。
                      あまり救いもない。

                      ヤクザとのからみがあった会社に放火があった。
                      警察たちはヤクザの報復かと息巻いて捜査を始める。
                      二人の子供を持つ平凡なパート主婦の恭子。
                      火をつけられた会社の社員を旦那に持つ。
                      事情聴取として話を聞かれるが、ふと夫の不審な挙動を思い出す。
                      それと同時に、勤めるスーパーで雇用問題で共に戦おうと持ちかけられる。
                      続きを読む >>

                      ZOO

                      0
                        評価:
                        乙一
                        集英社
                        ¥ 480
                        (2006-05)

                        乙一さんの本もずいぶん久しぶり。
                        彼の本は本当に彼らしい。
                        ホラーを交えたミステリ。
                        人の憎悪から来る恐怖も、得体の知れないものに対する恐怖も、両方。
                        でもその塩梅が絶妙で、
                        はっきり行ってホラーは苦手な私でも全く問題なく読める。

                        雰囲気はグリム童話(原作の方)に近い。
                        短編集。

                        人が怖いのは、理不尽に恨みを買うこと、理不尽な殺人。
                        それに対応するための残酷な仕返し。
                        続きを読む >>


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