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評価:
西 加奈子
小学館
¥ 1,365
(2008-02-28)
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西加奈子さんにはまりまくり。
残酷でもあり、優しくもあり、
経験したものの大きさから懐が異様に大きくなった
温かな家族の物語。
秘密が暴かれるときには、全てが一気に来るような気がする。
この物語のスピードに似たものを体感したことがある。
中学生の主人公、緑。
祖母と、母、母のいとこである藍、藍の娘の桃とともに暮らす。
おばあちゃんは予知能力のようなものがある。
人の生き死にや、誰かが帰ってくるようなことをなんとなく予言する。
おかあさんはきれいなタバコの雲をつくる。
藍ちゃんは美人で料理が上手。
だけど、この家の女は男運がない。
おじいちゃんはお腹におかあさんを宿したおばあちゃん、亡くなったおかあさんの兄シゲオさんを置いて出奔した。
おかあさんは不倫をし、結婚せずに緑を生んだ。
藍ちゃんは旦那に暴力を振るわれ、桃ちゃんにまで害が及びそうになったので逃げ帰ってきた。