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評価:
吉田 修一
新潮社
¥ 1,470
(2008-06)
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どこかで見たことあるような物語の裏で、
誰にも語られない物語が静かに続いていた。
悪人と同じような
日常に潜む悪意や事件がベース。
吉田修一さんはこちらの方向にもうシフトしてしまったのかな?
こういう方向になってからの方が評価されているみたいだけど、
私個人的には昔のほのぼのとした優しい雰囲気の物語の方が好きだ。
渓谷に立つある市営団地に住む二人の話。
尾崎俊介とかなこが二人で暮らす部屋。
その隣に里美という女性が息子と二人で住んでいた。
萌というその男の子は渓谷の奥で遺体となって見つかった。
最初は事故かと思われたが、どうやら里美が怪しいらしいという流れになりつつあった。
毎日報道陣に囲まれる俊介。
報道陣の中の一人が俊介を見たことがあるといって声をかけていた。
古い、痛い、つながり。