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    • 2013.11.17 Sunday
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    • by スポンサードリンク

    ここに消えない会話がある

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      評価:
      山崎ナオコーラ
      集英社
      ¥ 1,155
      (2009-07-24)

      すごく好みの本。
      退屈だと思う人も多いかもしれないけれど、私は楽しんで読めた。

      山崎ナオコーラさんの小説は、どんどん抽象的で行間の多いものになっていると思う。
      これもそう。
      隙間の部分にありとあらゆるリアルが詰め込まれていて、
      その中の瑣末なでもやさしい瞬間を掬い上げている、そんな感じ。

      広田は「ラジオテレビ欄配信社」という会社で働いている。
      仕事内容は、「夕日テレビ」のラテ欄を作成すること。

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      学問

      0
        評価:
        山田 詠美
        新潮社
        ¥ 1,575
        (2009-06-30)

        すごくよかった!
        思春期から若者になるまでの四人の幼馴染たちの物語。
        読み手の年齢によって描く印象が異なるんだろうな、と思った。

        誰もが必ず通る道。
        強い性への好奇心、伴う感情、秘め事の後ろ暗い雰囲気
        大人は隠そうとする。教えてはくれない。
        だから、自然発生的に生じる彼女らの中の思いや行動を
        仲間の中で解消していく。

        主人公は、仁美。
        7歳の時に静岡県美流間市に越してきた。
        そこでであった心太(テンちゃん)、千穂(チーホ)、無量(ムリョ)と知り合い
        彼らと密な信頼関係を作っていく。

        仁美は初めてテンちゃんに会ったときから囚われた。
        テンちゃんは強く、リーダーシップがあり、どんな大人からも子供からも慕われた。
        誰もが彼に近寄るが、いつも一緒にいるのは仁美たちだった。

        直接的な性描写はほとんどないのに、すごくエロい。(いい意味で)
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        月光

        0
          評価:
          誉田 哲也
          徳間書店
          ¥ 1,680
          (2006-11)

          グロイグロイと知りながらついつい読んでしまうが、
          やっぱりグロかった。
          というか、ひどかった。
          この人は何か女性に恨みでもあるんだろうか?

          美しく、聡明な女子高生、野々村涼子。
          彼女は同級生の運転する無免許のバイクに撥ねられて、亡くなった。
          涼子を撥ねたのは菅井清彦という生徒で、
          彼女と明確なかかわりは見つからなかった。

          不明な点が多いのに、誰も説明してくれない。
          涼子の妹の結花は涼子の死の真相を知りたくて、
          彼女と同じ高校に進学し、同じ写真部に入部した。

          妹には見せなかった涼子の真実。
          涼子が愛していたのは既婚の音楽教師、羽田だった。
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          後催眠

          0
            評価:
            松岡 圭祐
            小学館
            ---
            (2000-10)

            「催眠」の物語より数年前。らしい。

            嵯峨敏也は出てくるけれど、本作にはほとんど関係がない。
            友情出演という感じ。
            後の彼のカウンセラーとしての指針となった
            催眠療法の教官、深崎透が、そして彼が受け持っていた相談者、木村絵美子が主人公。

            深崎透、木村絵美子とも、刑事事件に関わっていた。
            しかも、それぞれが別の。

            夢のような話。
            本来催眠や後催眠はこのように使われるべきものという
            やわらかいやさしい催眠。

            最期はちょっとうそだーという印象が強く残ってしまったけれど、
            でも面白かった。
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            カンランシャ

            0
              評価:
              伊藤 たかみ
              光文社
              ¥ 1,575
              (2009-06-23)

              うーん。
              きれいにまとまった不倫小説。

              職場結婚した蛭間直樹といずみ。
              直樹は京都に転勤になった後会社を辞めて人材派遣会社を設立した。
              そして、東京に戻ってきた。
              直樹の以前の職場の後輩、瀬尾隆一は、
              彼ら夫婦宅に食事に招かれた。

              隆一は妻の浮気が原因で別居している。
              もう元には戻れないとわかっていながらもまだ籍は抜いていない。

              直樹にはもう長い間浮気相手がいる。
              いずみはそれを知っていた。知らない振りをしていた。

              危ういながらも保たれていた均衡を破ったのは、いずみと隆一。
              直樹、いずみ、隆一が代わる代わる主人公となってストーリーが進む。

              ラストが納得いかなかった!
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              ジーン・ワルツ

              0
                評価:
                海堂 尊
                新潮社
                ¥ 1,575
                (2008-03)

                新しい命が誕生すること。
                無事に生まれること。
                奇形がない「正常」な人間が生まれてくること。
                それがどれだけの奇跡であるか。
                数え切れないほどのステップを踏んで、遺伝子はワルツを踊って完成する。

                曾根崎理恵は帝華大学産婦人科学教室の助教で、不妊治療を専門としている。
                助教の食い扶持だけでは足りないため、ほとんどの大学病院勤務医は非常勤の医者として
                外部の病院でアルバイトをする。理恵もかつてから「マリアクリニック」という病院で不妊治療にあたっていた。
                大学が独立法人化されるという政府の無意味な政策により、
                地域医療は破綻しかけていた。
                「病気」でないお産は不測の事態が起こった場合に訴えられる可能性も高い。
                そうして、産院は少しずつ姿を消す。
                「マリアクリニック」も最期のときを迎えようとしていた。
                院長である、三枝茉莉亜の命と同様に。

                とてつもなく頭がきれ、冷徹だが深い情熱を秘めた理恵は「冷徹な魔女(クール・ウィッチ)」と呼ばれている。
                神の領域に踏み込んだ人工授精のエキスパートというのもその呼び名を高めている所以かもしれない。

                かつては理恵とともにマリアクリニックで勤務もしていた清川吾郎は理恵の上司で
                帝華大学で准教授を務めている。
                頭はきれるが、女たらしで無駄な努力は嫌う。

                産婦人科、ひいては病院そのもののあり方、現状、無根拠で自らを死に追いやるような法案を可決させた官僚たち。
                生んでくれと願う割には不妊治療には一切の保険が効かない。
                理恵は誰よりもその痛みを知っていた。
                だからこそ、彼女は大博打に出る。
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                ふちなしのかがみ

                0
                  評価:
                  辻村 深月
                  角川書店(角川グループパブリッシング)
                  ¥ 1,575
                  (2009-07-01)

                  うー・・・ん。
                  今まで読んだ辻村さんの本の中では一番面白くなかった。
                  一応ジャンル的にはホラーだと思う。
                  日本的ホラー。怪談ちっく。

                  短編集。
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                  乱暴と待機

                  0
                    評価:
                    本谷 有希子
                    メディアファクトリー
                    ¥ 1,365
                    (2008-02-27)

                    お兄ちゃんこと山根と一緒に暮らす奈々瀬。
                    奈々瀬はいつもお兄ちゃんの言うがまま。
                    でも彼らの世界は完結していて、二人は幸せそうだ。

                    奈々瀬はずっと待っている。
                    くたびれた格好をして、化粧もせず、めがねをして
                    山根の復讐を待ち続けている。

                    本谷さんらしいなぁ!
                    意味わかんなくて、やりたい放題で、でもがんじがらめになっている
                    理解や共感しづらいキャラクターたち。
                    最初から素直になればいいのにとなんとなく思うけれど、
                    すぐ打ち消す。
                    だってこのままのがおもしろいじゃん。
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                    催眠

                    0
                      評価:
                      松岡 圭祐
                      小学館
                      ---
                      (2000-07)

                      嵯峨敏也の最初の物語。
                      「千里眼」を最初に読んだときと同じように、
                      嵯峨敏也もまだ不完全な印象。若いな、と思う。

                      「東京カウンセリングセンター」に勤める嵯峨。
                      カウンセラーを志す人間にとっては憧れの職場。
                      時代としては、友里佐知子が大きく膨らませた東京晴海医科大学のカウンセリング科が
                      有名になる前の話のようだ。
                      嵯峨は催眠療法科の科長を務めていた。

                      入絵由香は催眠術をかけられるということで名を売っていた実相寺という男のもとを訪れた。
                      実相寺は実際はそんな力がなかったが、一応占いの館のようなところで働き、
                      ゆくゆくは世間に名前が知られるような人間になりたいという望みを抱いていた。
                      由香は実相寺の前で相談を始めたが、そのうち豹変し、「自分は宇宙人だ」と言い出した。
                      予知能力なるものを持っているといい、実際に実相寺のことをあてて見せた。
                      驚いた実相寺は、由香を利用してそこで働かせることを思いついた。

                      TVに取り上げられた由香を嵯峨はみた。
                      そして、彼女の占いの場所へと足を運んだ。
                      彼には見立てがあった。
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                      千里眼 ミドリの猿

                      0
                        評価:
                        松岡 圭祐
                        小学館
                        ¥ 1,680
                        (2000-03)

                        ええ?ここで終わり?
                        っていう感じの不完全燃焼だった。
                        三作シリーズだということは知っていたんだけど、
                        全開の「千里眼」が一応の形で終わっていたため、今回も普通に終わると思っていた。
                        松岡さんの作品は最後の一ページ下手したら数行まで
                        大どんでん返しが待っている可能性があるので、終わりが近づいても
                        あきらめずに読んでいたのだけど、
                        結局美由紀が拘束されたまま嵯峨が動き始めた・・・で終わり!
                        もともと読むつもりだったけれど、「千里眼運命の暗示」まで一気に読みたかったなぁ。

                        「千里眼」と「催眠」の続き。
                        二つがリンクして新たな大きな事件に巻き込まれていく。

                        「恒星天球会」の悪夢からしばらくが経った。
                        岬美由紀はそのときの功績が評価され、主席精神衛生官として働いていた。
                        ジフタニアという国に派遣された美由紀は
                        彼女らしい正義感から独断でヘリコプターを操縦し、子供たちの命を救った。
                        彼女の行動が波を呼び、中国に到達する。
                        反日感情で満たされていた中国は、岬の行動をきっかけに暴動を起こす。

                        そのとき岬は別の事件に巻き込まれ、
                        意図的に中国の問題から引き離されていた。
                        強い力を持った、「何者か」によって。
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