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評価:
有川 浩
文藝春秋
¥ 1,600
(2009-03-13)
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清田清一(キヨ)は会社を定年で退職後、嘱託でアミューズメントパークで働くこととなった。
父の後をついで長年やっていた剣道教室も生徒がいなくなり、終わった。
キヨの子供のころからの仲間二人とは今でもよくつるんでいる。
立花重雄(シゲ)居酒屋、『酔いどれ鯨』を営んでいた。今は息子夫婦に店を譲り、仕込などを手伝っている。
工場などの部品を製作する工場を営んでいる有村則夫(ノリ)は年の離れた娘、早苗と二人で暮らしている。
六十歳という年齢を迎えても、三人とも「老人」という実感がわかなかった。
暇もある、体力もある。
そんな三人は『三匹のおっさん』という私設ボランティア(自警団?)を勝手に作ることにした。
清田の孫、祐希は、「いまどき」の高校生。
髪をそめ、ちゃらちゃらしたチェーンを腰につける。
甘やかされて育った両親に甘やかされそうになるのに必死で反発する。
キヨの嘱託先と、祐希のバイト先が偶然一緒だった。
そこで、ちょっとしたトラブルが起こった。
そこから、三匹のおっさん+祐希+早苗の関係が深まっていく。