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    • 2013.11.17 Sunday
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    • by スポンサードリンク

    老人賭博

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      評価:
      松尾 スズキ
      文藝春秋
      ¥ 1,400
      (2010-01-07)

      現実をコメディに見立てることで
      逃避している弱くてずるい人間たち
      結局自分の行いで大成できないことも目の前の賭博にまぎれさせて考えないようにしている。

      おもしろかった。
      変に真面目で、でもすごいくだらない。

      整体師として働き、そんな中借金をこしらえて
      一生懸命働くうちにめきめきと腕が上がりついでに腕っぷしも強くなっちゃった若者、金子が
      客として訪れた脚本家、海馬五郎と出会う。
      冗談半分で海馬が言った言葉に乗り、
      金子は海馬の弟子になることになった。

      そんなこんなで九州で撮影される海馬脚本(ただし、海馬の名前は出していない)の映画に
      同行することになった。
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      追想五断章

      0
        評価:
        米澤 穂信
        集英社
        ¥ 1,365
        (2009-08-26)

        すごくよくできている。
        ミステリー好きにはたまらないと思う。
        物語の全貌を追うのにほとんどの内容を費やされていて、
        主人公の心象がほとんど描かれなかったのが少しだけ残念かな。
        それでも、なぜ逃げるようにいてそこに留まりたかったのかという彼の背景
        失ったものを可南子とリンクさせた過程は見て取れた。

        古本屋、菅生書店は菅生広一郎が営んでいる。
        その甥である芳光は広一郎の家に居候して彼の店を店番程度ではあるが手伝っている。
        その店に、北里可南子という若い女性が現れる。
        「叶黒白」という筆名で書かれた短い小説を探しているという。
        ひとつは最近持ち込まれたものの中にあった。
        それを手渡すと、光義は可南子から奇妙な依頼を受ける。

        全部で五編あるはずの「叶黒白」の小説の残り四編を
        探してくれないか、と。
        叶黒白の本名は北里参吾。可南子の父だった。
        昨年亡くなった参吾の遺品を整理していたときに参吾が小説を書いていたことを知った。
        読者に結末を委ねるリドルストーリー。
        その結末を可南子は見つけていた。
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        蒼い瞳とニュアージュ

        0
          評価:
          松岡 圭祐
          小学館
          ¥ 1,365
          (2003-09)

          後に岬と行動をともにすることになる一ノ瀬恵梨香、
          彼女の最初の物語(多分)

          内閣情報調査室に属す、新入り職員宇崎俊一。
          渋谷で起きた火災の調査をするために警察に出向いたところ、
          恵梨香と出会った。
          恵梨香は小柄でギャル系。25という年の割にはひどく若く見える。
          だが、れっきとした臨床心理士。

          調査室に届いた大量爆破予告のビデオテープ。
          予告をしてきた人物はすでに自殺している。
          爆弾の種類だけがわかっているが、仕掛けた場所も、本当に仕掛けたかどうかも不明。
          宇崎は前日にひどく印象に残った恵梨香なら
          何かわかるんじゃないかと助けを請いに行く。
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          デカルトの密室

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            評価:
            瀬名 秀明
            新潮社
            ---
            (2005-08-30)

            瀬名さんの名前は「パラサイト・イブ」で知っていた。
            読書家の弟が面白いよと推薦してくれたが、
            うーん、この本で言えばそこまで・・・という感じ。

            AI、ロボットを開発する研究者、尾形祐輔。
            彼の開発したケンイチと名づけられたロボットは
            少年の見ためで、尾形や彼の共同研究者である一ノ瀬玲奈からさまざまなことを学習してきた。
            尾形はメルボルンで行われるAI開発の大会に来ていた。

            尾形は今までケンイチや玲奈と一緒に巻き込まれた事件のことを小説にしている。
            その編集者、奥山友美も尾形とともにメルボルンに来ていた。

            かつて尾形に強烈な印象を残し、事故に遭って死んだはずのフランシーヌ・オハラ。
            彼女は完璧なロボットを引き連れて参戦してきた。
            彼女はAI開発研究者に波紋を投げかけた。
            「知能」とは何か。「人間らしさ」とは何か。

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            千里眼 洗脳試験

            0
              かつての恩師であり、宿敵である友里佐知子との
              邂逅と戦いと別れ。

              カウンセラーとしての岬美由紀の礎を作ったのは、
              どんなに悪い人間であったとしても友里であるのは間違いじゃない。

              前作、「千里眼 運命の暗示」にて
              前頭葉手術を受け、メフィストの上役から自殺を命じられ、
              そのとおりになったはずだった。が、友里は生きていた。

              再建した東京カウンセリングセンターで働き始めた岬美由紀。
              嵯峨も、嵯峨の上司であった倉石も同じ職場で働いている。

              危険物を載せた飛行機の機長が幻覚をみておかしい状態になっている。
              空中で旋回を続ける飛行機は燃料切れでいつ墜落してもおかしくない。
              それを防いだのが美由紀と嵯峨。
              そこから「デーヴァ瞑想チーム」という団体の名前が明らかになる。

              美由紀はスクールカウンセリングを行っている学校で、
              刃物を持って暴れる少年、涼平を諭した。
              彼が真に欲していたのは、救い。
              家庭内がめちゃくちゃになり、弟が母に振るわれる暴力をなんとか止めたいと願っていた。
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              千里眼 運命の暗示

              0
                千里眼 ミドリの猿」の続き。

                岬美由紀はメフィスト・コンサルティングに捕らえられ、
                彼女を引き金にした中国と日本の戦争が今にも始まろうとしていた。
                嵯峨敏也と蒲生刑事はそれぞれ岬の行方を追って探し始める。

                友里佐知子、かつての岬の師であり、強烈に岬を裏切った人物
                彼女は生きていた。メフィストの手によってかくまわれていた。

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                あの子の考えることは変

                0
                  評価:
                  本谷 有希子
                  講談社
                  ¥ 1,365
                  (2009-07-30)

                  本谷有希子、好きだなぁ!
                  この変人さといい、意味不明っぷりといい、なんだかんだいってきれいにまとまっているところといい、最高!

                  方向を完全に間違えているから変人になってしまっているけれど
                  一所懸命さとか、切なさにはすごく共感する。
                  でもやっぱり間違ってるから笑える、でも泣きそうになる。
                  主人公と同じように本全体が不安定。それがいい。

                  高井戸で女二人で暮らしている巡谷と日田。
                  どでかい煙突がそびえたつ清掃工場が建っている。
                  ダイオキシンが発生していた(今はほとんど発生していないと区は宣言している)おかげで
                  ある症状があらわれるという都市伝説がある。

                  日田はXデーを待っている。
                  ある日一気に「ある症状」をみんなで発祥するその日を待ってる。

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                  鏡の奥の他人

                  0
                    評価:
                    愛川 晶
                    幻冬舎
                    ---
                    (1997-07)

                    愛川さんの名を最近よく目にするものだから
                    気になって読んでみた。

                    んー。王道というか、見たことがある感じのミステリーサスペンスって感じかな?
                    何の情報もなく、先入観なしに読んだら
                    きっちりだまされちゃったけど!

                    最後は想像以上に切ない終わり方になった。

                    あと、主人公、いるの?っていうくらい影がなかった。
                    出番もなければ見所もない・・・。
                    読者と同じ視線に常にいる、それだけの存在で終わってしまったような気がする。

                    赤い頭髪の、記憶を失った女性。
                    血だらけのナイフを持ってさまよっていた。
                    状況がまったく把握できない中、自分の名前さえも忘れてしまっていることに彼女は気づいた。
                    混乱しながらも、持っていたものから自分の名前が「早川」であることを知る。

                    睦子社長が営む便利屋で働く恒平。
                    年中酔っ払っているアル中のガンさんと仕事を共にする。
                    ガンさんの素性は知れない。ただ怪しげなことに関しても何かと知識を持っている。

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                    三匹のおっさん

                    0
                      評価:
                      有川 浩
                      文藝春秋
                      ¥ 1,600
                      (2009-03-13)

                      清田清一(キヨ)は会社を定年で退職後、嘱託でアミューズメントパークで働くこととなった。
                      父の後をついで長年やっていた剣道教室も生徒がいなくなり、終わった。
                      キヨの子供のころからの仲間二人とは今でもよくつるんでいる。
                      立花重雄(シゲ)居酒屋、『酔いどれ鯨』を営んでいた。今は息子夫婦に店を譲り、仕込などを手伝っている。
                      工場などの部品を製作する工場を営んでいる有村則夫(ノリ)は年の離れた娘、早苗と二人で暮らしている。

                      六十歳という年齢を迎えても、三人とも「老人」という実感がわかなかった。
                      暇もある、体力もある。
                      そんな三人は『三匹のおっさん』という私設ボランティア(自警団?)を勝手に作ることにした。

                      清田の孫、祐希は、「いまどき」の高校生。
                      髪をそめ、ちゃらちゃらしたチェーンを腰につける。
                      甘やかされて育った両親に甘やかされそうになるのに必死で反発する。

                      キヨの嘱託先と、祐希のバイト先が偶然一緒だった。
                      そこで、ちょっとしたトラブルが起こった。
                      そこから、三匹のおっさん+祐希+早苗の関係が深まっていく。
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                      弥勒の月

                      0
                        評価:
                        あさの あつこ
                        光文社
                        ¥ 1,680
                        (2006-02-22)

                        森下町の小間物問屋、遠野屋。
                        そこの若おかみのおりんが川に身を投げて亡くなった。
                        そこから始まった遠野屋の旦那清之介と同木暮信次郎との不思議な関係。

                        続きの三作目、「木練柿」を先に読んでしまったけど、そのとき謎だと思ったことがいろいろ判明した。

                        一番不思議だったのは、なぜ武家をやめて商人になった清之介が原因で
                        周りの人間が危うい目にあう可能性があるのだろうかということだった。
                        理由は「ただの武家」ではなかったから。

                        溺れて以来水を怖がっていたはずのおりんがなぜ川に飛び込んだのか
                        そもそも、なぜ死ななければならなかったのか。
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